# 工程1：要件ヒアリング・分析

> WMS プロジェクトの初期要件定義フェーズの成果記録。  
> ヒアリング・議論・検討で確定した内容を、後から参照できる形でまとめる。

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## 記録日・担当

- 記録日：2026-05-07
- 担当：まーちゃん（PM）/ タスク #64 Phase 5-B
- 情報源：kurokun_memo・CLAUDE.md・社長-くろくん間の仕様策定議論

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## 1. 顧客像

### ターゲット市場

| 区分 | 内容 |
|------|------|
| 一次ターゲット | 中小3PL事業者 |
| 二次ターゲット | 中小企業（荷主） |
| 営業チャネル | キーエンスとの協業 |
| 対象外 | 大手3PL・大規模企業（カスタマイズ対応が前提になるため） |

### 3PL事業者とは

3PL（サード・パーティー・ロジスティクス）は、荷主が物流業務を第三者に包括委託する形態。  
3PL事業者は複数の荷主の在庫を同一倉庫で管理しながら、入出荷・請求まで代行する。

### 中小3PL が抱える課題

| 課題 | 詳細 |
|------|------|
| 誤出荷リスク | 誤出荷は荷主の事業継続を脅かし、3PL自身も信頼失墜・契約解除になりうる |
| 請求計算の複雑さ | 保管料（3期制/2期制/坪貸し）×複数荷主で計算ミスが頻発 |
| 属人化 | シフト・外部委託管理が担当者の頭の中にしかない |
| DX遅れ | 紙・Faxが残存。WMSを入れても現場に浸透しないケースが多い |
| 複数荷主の混在リスク | 荷主Aの在庫と荷主Bの在庫を間違えると大問題になる |

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## 2. 制約条件

| 制約 | 内容 |
|------|------|
| 販売可能ライン到達期限 | 2026年8月末 |
| 営業連携開始 | キーエンスとの取引 |
| 開発スタイル | 機能ON/OFF制で段階的に育てる設計（カスタマイズ不要設計） |
| 対象規模 | 中小（大手向けスクラッチ開発は対象外） |

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## 3. 哲学・覚悟

### 誤出荷 = 顧客の倒産リスク

倉庫管理システムの誤作動・ミスは、荷主の出荷停止・在庫毀損・顧客離れを引き起こす。  
中小企業にとって1件の大口誤出荷は事業継続の危機になりうる。  
これが「致命傷ライン」を設けて品質を死守する理由である。

### 開発原則

- 品質第一・スピード第二・妥協なし
- 致命傷ライン（DB設計・業務フロー）：仕様策定で完璧に詰める
- 許容ライン（UI・個別機能）：9割で突っ走り修正ありき
- 組織運営は100%厳守

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## 4. 差別化ポイント（時吉さん承認・2026-05-07夜確定）

以下4点をキーエンス向け資料・営業ツール・WMS価値訴求の核とする。

| # | 差別化 | 概要 |
|---|--------|------|
| 1 | 機能ON/OFF制（育つWMS） | 導入後も機能追加・削除ができる。成長に合わせて変化できる |
| 2 | 荷主別テーマカラー | 荷主切替時にUI色が変わる。誤操作防止と識別性向上 |
| 3 | 連携費用 無料 | EDI・外部システム連携にオプション費用を取らない |
| 4 | カスタマイズ 不要設計 | 導入時のカスタマイズ費用が発生しない設計思想 |

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## 5. 必須機能・望ましい機能

### 必須機能（なければ販売できない）

| カテゴリ | 機能 |
|----------|------|
| マスタ管理 | 荷主・商品・倉庫・ロケーション・ユーザー等10マスタ（工程1で確定） |
| 3PL対応 | 荷主切替・データ荷主別分離・荷主ポータル |
| 在庫管理 | FIFO強制・ロット管理・シリアル管理・ロケーション管理 |
| 出荷管理 | 引当・ウェーブ分割・ピッキング・梱包・積込 |
| 請求管理 | 保管料（3期制/2期制/坪貸し）・荷役料・請求書発行 |
| HT対応 | キーエンス BT-A2000（4インチ）/ BT-A1000（3インチ）両対応 |
| 外部連携 | CSV取込（最低限必須）・EDI（中規模3PL向け）・API（将来） |

### 望ましい機能（許容ライン・段階的に追加）

| カテゴリ | 機能グループ |
|----------|------------|
| 人員・シフト管理 | K系列16件（物量予測・必要人員算出・シフト提案等） |
| 収支・生産性レポート | O系列7件（収入推移・荷主別ランキング等） |
| 配送業者自動振り分け | Q系列8件（方面マスタ・便候補抽出等） |
| 梱包ロジック管理 | S系列11件（梱包材マスタ・個口数自動確定等） |
| ロケ種別引当・補充最適化 | P系列11件（閾値ベース自動補充等） |

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## 6. 工程1レビュー：マスタ管理（10マスタ確定）

### 概要

WMSの土台となるマスタを全10種類確定。コード体系・枝番管理・ロケーション体系を統一した。

### 確定したマスタコード体系

全マスタで「英2桁 + 3桁数字」に統一：

| マスタ | コード形式 | 例 |
|--------|----------|----|
| 倉庫（自社） | WH___ | WH001 |
| 倉庫（外部委託） | YU___, TK___ 等 | YU001 |
| 荷主 | MK___ | MK001 |
| ピッキングエリア | AR___ | AR001 |
| 配送業者 | CR___ | CR001 |
| 取引先 | TP___ | TP001 |

### 枝番管理の方針

- 通常は枝番なし（例：`S-00321`、`TP001`）
- 必要時のみ `-02` から追加（例：`S-00321-02`、`TP001-02`）
- 履歴重視：リネームせず保持

### ロケーションコード体系

```
{階}{フロア区分}{種別英字}-{通路2桁}-{列}{段}{位置}
例：3AP-02-134（3階Aフロア・パレットロケ-02通路-1列3段4位置）
```

種別英字（顧客カスタマイズ可）：

| コード | 種別 |
|--------|------|
| P | パレット |
| T | 棚（バラ） |
| F | 流動棚 |
| K | 仮置き |
| R | 不適合品 |
| H | ハイラック |

### 単位構造（4階層）

パレット > ケース > ボール > ピース  
商品マスタには「1段下の単位」で持つ（階層関係を明示）。

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## 7. 致命傷ライン15項目（時吉さん承認・2026-05-07夜確定）

以下15項目は仕様策定で完璧に詰める。工程レビュー時は各論点でこの15項目への該当チェックを必ず行う。

### DB設計（5項目）

| ID | 項目 | 概要 |
|----|------|------|
| DB-1 | 在庫の持ち方 | ロット・シリアル・ロケーション単位での在庫管理構造 |
| DB-2 | ロット管理方式 | ロット番号・消費期限・入荷日の管理粒度 |
| DB-3 | シリアル管理方式 | シリアル番号による個体管理の実装方式 |
| DB-4 | 荷主切替の方式 | 複数荷主データの分離・切替UIの設計 |
| DB-5 | ロケーション管理方式 | ロケ種別・階層・引当優先度の設計 |

### 業務フロー（4項目）

| ID | 項目 | 概要 |
|----|------|------|
| BF-1 | 検品・ピッキング順序 | 入荷時の検品とピッキングの順番・方式 |
| BF-2 | 引当ロジック | FIFO強制・エリア別・ロケ種別引当の優先度設計 |
| BF-3 | ピッキング方式 | ウェーブ・ゾーンリレー・エリア並行の選択設計 |
| BF-4 | 返品・誤出荷処理 | 返品在庫の状態判定・戻し処理・誤出荷対応フロー |

### 計算式（2項目）

| ID | 項目 | 概要 |
|----|------|------|
| CA-1 | 請求賃率計算 | 3期制・2期制・坪貸しの計算式設計 |
| CA-2 | 原価評価方式 | 在庫の原価評価方式の決定 |

### 権限・ID（2項目）

| ID | 項目 | 概要 |
|----|------|------|
| AU-1 | 権限・承認フロー | ロール別権限設計・承認ワークフロー |
| AU-2 | SKU/JANコード管理 | 商品コード体系・荷主コード×WMS枝番管理 |

### 連携（2項目）

| ID | 項目 | 概要 |
|----|------|------|
| LK-1 | 外部連携方式 | EDI・CSV・API連携の方式・フォーマット設計 |
| LK-2 | HTバーコード仕様 | キーエンスHT対応のバーコード読取仕様 |

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## 8. 廃止確定事項

以下の機能は設計段階で廃止確定。実装してはならない。

- W-310 その他出庫（PC画面）
- HT-801 その他出庫（HT画面）
- 「受注を伴わない出庫」という概念

**理由**：倉庫業者は荷主の寄託物を保管する立場であり、荷主の指示なしに在庫を処分することは法律・契約上不可。廃棄・サンプル・仕入先返品はすべて荷主の指示（出荷指示）として処理する。

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## 9. 次工程への申し送り

| 申し送り事項 | 詳細 |
|------------|------|
| 致命傷ライン15項目のチェック | 工程2以降のレビューで毎回チェックすること |
| 荷主マスタ拡張フラグ | ASN必須/任意/不要フラグ・検品方式フラグを工程2（入荷）で確定 → 確定済み（process_02_inbound.md 参照） |
| マスタコード体系の統一使用 | 全工程・全実装でWH/MK/AR/CR/TP等のコード形式を統一すること |
| 差別化4点の前提遵守 | 機能ON/OFF・荷主テーマカラー・連携無料・カスタマイズ不要は全仕様決定の前提 |
| 用語の統一 | 「受注」→「出荷指示」、「課金」→「請求/料金」に統一 |
